日本の誇るホラー映画の名匠・鶴田法男監督と“Jホラー”の先駆的オリジナルビデオ作品『邪願霊』の石井てるよし監督がフェイク・ドキュメンタリーを語る豪華な対談が、英テレビ作品『第3の選択』DVD(1月30日発売)ライナーノーツに掲載されています。
この対談は、2012年に鶴田監督作品『POV~呪われたフィルム~』公開に合わせて弊サイト fjmovie.com に掲載された対談の一部を加筆・再構成したもの。『POV』で初めてフェイク・ドキュメンタリーに挑んだ鶴田監督と、まだ日本でホラーがブームとなる以前の1988年にフェイク・ドキュメンタリーホラー『邪願霊』を送り出した石井監督が、フェイク・ドキュメンタリーの歴史的作品である『第3の選択』との出会いやフェイク・ドキュメンタリーの演出法について語ったディープな内容となっています。
ライナーノーツには鶴田監督による詳細な『第3の選択』の解説も掲載されており、現実と虚構の境界を揺るがす『第3の選択』の方法論がその後の“Jホラー”にいかに影響を与えているかを示す貴重な資料となっています。
さらにDVDには日本語吹替版音声や『第3の選択』監督・出演者が2007年に制作秘話を語ったメイキング映像、鶴田監督が「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2011」でおこなったトークイベントの映像が収録されています。
1977年にイギリスのテレビ局・アングリアTVが制作・放送した『第3の選択』は、アメリカとソ連が極秘裏に人類の火星移住計画を進めているという架空のストーリーを科学ドキュメントのスタイルで映像化したフェイク・ドキュメンタリーで、事実と誤解する視聴者も多く物議をかもしたという、まさに伝説的な作品。過去にリリースされたビデオソフトは廃盤となっており鑑賞の困難な作品となっていましたが、待望のDVD化が実現しました。
現在、邦画・洋画を問わず多くの作品が作られているフェイク・ドキュメンタリー。『第3の選択』DVDで、その源流をたどってみては?
→ライナーノーツの元となった「『POV~呪われたフィルム~』公開記念・鶴田法男監督×石井てるよし監督スペシャル対談」はこちら