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岡野真也さんと内山理名さん主演作お披露目で「家族」を語る 『ゆらり』公開直前トークイベント

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トークイベントに出演したキャスト・スタッフ。後列左より遠藤久美子さん、鶴田真由さん、岡野真也さん、内山理名さん、戸次重幸さん、萩原みのりさん。前列左より西条みつとしさん、筧礼さん、横尾初喜(よこお・はつき)監督
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 岡野真也さんと内山理名さんのダブル主演で、現在、未来、過去それぞれの時代の3組の親子を描く『ゆらり』の完成披露試写付き公開直前トークイベントが10月20日にスペースFS汐留でおこなわれ、岡野さんと内山さん、原作・脚本の西条みつとしさん、横尾初喜監督らが出席しました。

 『ゆらり』は、西条みつとしさんが主宰する演劇チーム・TAIYO MAGIC FILMの同名舞台を映画化したハートフル・ファンタジー。民宿を切り盛りする母と母に甘えたい幼い娘を中心とした現在の物語、入院するシングルマザーと不思議なポストに想いを託す小学生の息子の姿を描く未来の物語、夢破れて実家に戻った娘と反発する娘を受け止める母をめぐる過去の物語の三部構成で、親子・家族の絆が描かれていきます。

 第一部(現在パート)と第三部(過去パート)の主人公・凜香(りんか)を演じた岡野真也さんは「この作品は、とても思い入れのある、ほんとにこの歳でできてよかったなと心から思える作品なので、今日みなさんにこうして届けることができて、ほんとによかったなと思います」と作品への想いの強さをのぞかせ、第二部(未来パート)の主人公・ゆかりを演じた内山理名さんは「未来、過去、現在、時間を越えてもひとつの愛はつながっているというお話で、すごくシンプルに聞こえるかもしれないんですけど、絶対にみなさんの心の中に残ると私は信じております」と、やはり作品への強い想いを語りました。

 原作となった舞台の作・演出をつとめ、映画版でも脚本を担当した西条みつとしさんは「家族というテーマや愛ということではあるんですけど、一番に思っていたのは“後悔しない人生にしたいな”という想いで、これを観て、そうならない(=後悔しない)ような人生になってほしいという、そういう想いが伝わればいいなという想いで書きました」とコメント。
 これが初長編監督作となる横尾初喜監督は「4年前に西条さんの作品を舞台を見せていただいて、4年かかって初めての長編の(お披露目)初日を迎えられることをほんとに感無量な想いでいまおります」と、初長編作お披露目にあたっての心境を述べるとともに「長編1本目でどうしても家族の物語をやりたいと(原作を)探していたんですけど、たまたま知り合いのプロデューサーに誘われて観にいった西条さんの舞台で大号泣してしまいました。一番に優しさと暖かさのある作品というところにものすごく惹かれて、お願いしますということで(映画化)させていただきました」と、映画化の経緯を説明しました。

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「私は家族への恩返しとしてこの作品に参加した面もありまして」という凜香役の岡野真也さん。「SNSなどで感想など投稿していただけると私の家族まで届くと思います(笑)」と呼びかけました

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木下ゆかりを演じた内山理名さんは「この『ゆらり』は、私は本当に好きな世界観でして、やっとこの世界観をみなさんと共演できるということが本当に嬉しく思っています」と作品への想いを

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「観たあとは家族に電話したくなると確信していますので。その気持ちに従っていただいて、お母さんに“元気?”とかでもいいですから電話してもらえたら嬉しいな」と、高山役の戸次重幸さん

 第一部では自身初となる母親役に挑んだ岡野さんは「当時(※出演が決まった2年前)私は23歳で、自分が母親になることなんて想像もできない歳でして、主演というお話をいただけるのはとても光栄だったんですけど、とても不安が大きくて、でもきっと私のいまの一番の作品になるという確信がありましたので、自分の育った家族のことを思い返したり、周りのお母さんをしている方をよく眺めたり、そんなことをしながら撮影の日々を過ごしていたなと思います」と初の母親役を振り返り、そんな岡野さんの娘を演じた子役の筧礼さんは、岡野さんについて「かわいいお母さんがいいなと思っていたら、(岡野さんに)会ってみて、想像よりもかわいいお母さんだったから嬉しかったです」と微笑ましい一言を。

 また、第一部では娘と離れて暮らす男性・高山のエピソードも大きな要素となっており、高山を演じた戸次重幸さんは「撮影をやらせていただいたときは、妻が妊娠はしていたんですけどまだ出産前で、撮り終わってからぼくも本当の父親になれたんですけど、どうしても役者って自分の経験から芝居にフィードバックする部分が大きいものですから、産まれてから一番思ったのは、もう1回撮らせてくれと(笑)。いまだったらもっといい芝居ができるんじゃないかみたいな、本当の父親になったらそんな気持ちでしたね」と、実際に父親となっての想いを披露。
 同じく第一部で子どものころ父親が失踪した学生・瞳を演じた萩原みのりさんは「私自身ファザコンで、ものすごくお父さんが大好きで、今回お父さんと娘の関係性を描いた役をやらせていただけるということで、すごく幸せでした」と明かし、お父さんが大好きなだけに映画の“父親がいなくなる”という設定が「難しいなというのはあったんですけど、でも父が大好きだからこその、お父さんへの愛みたいなのはたくさん詰められたんじゃないかなとは思っています」とコメント。
 やはり第一部で高山の会社の同僚・保科を演じた遠藤久美子さんは「私は数年前に父を亡くしていまして、この撮影に入ったときには“父にはこの作品が観てもらえないんだな”と思っていました。その想いが今日、こうやって幕が開くことによって天国に届けばいいなと思っています」と自身の経験からの想いを述べるとともに、高山を支えるようなポジションの役について「一歩、三歩、四歩、五歩下がってですね、添えるように」演じたと語りました。

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「戸次さんがおっしゃっていたんですけど、私もこの映画をきっかけに家族に電話する機会が増えまして、みなさんにもそういうきっかけができたらいいと思っています」と瞳役の萩原みのりさん

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高山の同僚・保科役の遠藤久美子さんは「みなさんがどんな想いで観るかはそれぞれだと思いますけど、十分に楽しんでもらえればと思いますので、どうぞよろしくお願いします」とあいさつ

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凜香の娘を演じた筧礼さんは「1年生のはじめにオーディションしてから、映画が始まるのをずっと楽しみにしていました」と元気にあいさつし、客席だけでなく共演者やからも大きな拍手が

 第二部で息子とふたりで暮らすシングルマザーを演じた内山理名さんは「なぜか私、シングルマザー役すごく多くて(笑)」と笑いつつ「シングルマザーって、父親の役割もしなければと気を張っている分、なにか見えなくなっているものがありまして、そこを子どもが見ているんですよね。(親が)支えなきゃって思っていたところを逆に子どもに支えられてしまうという、私はそこにグッと来てしまいまして、私は子どもはいないですけど、それでもこんなに自分のことを見てくれていて、しかも自分のことをわかってくれている存在は、すごく素敵だなと思いました」と、作品を通して得た想いを語りました。

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「ホン(台本)がとても素敵な構成になっていて、きっと2度観たくなるのではないかなと思います。そう思われた方はぜひもう一度お友達を誘って」と、凜香の母・美和を演じた鶴田真由さん

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原作・脚本を手がけた西条みつとしさんは「もともとは舞台の作品だったのが、こうして映画になることによってたくさんの人に観ていただけるのが、ほんとにすごく嬉しいです」とあいさつ

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「ぼくはずっと家族を紡ぐ物語をやっていきたいと思っている中で、初の長編作品にこんなたくさんの方に来ていただけて、ほんとに感動しております」と、初長編監督をつとめた横尾初喜監督

 第三部では23歳の凜香を演じ、両親役の鶴田真由さん、渡辺いっけいさんと共演した岡野さんは、自身の年齢に近い三部での凜香について「“岡野真也”地のままで行こうと思いまして、鶴田さんに身を任せていましたし、いっけいさんにも身を任せていました」と語り、三部の中の「とても素敵なシーン」について「そこでは鶴田さんの目を見て、一生懸命ただた想いを伝えるということに徹していたので、実はあんまり覚えてはいないんですけど、舞台のときからすごく感動的なシーンだったので、そこはとても大切にしていたなという思い出があります」と回想。
 母親の美和を演じた鶴田真由さんは、凜香に反発される役を演じるにあたり「母親だからほんとは子どものことをわかっているんですけど、でも“もしかしたらお母さんはなんにもわかってくれていない”と(娘が)イラッとするような余白があるといいなと思って」いたと明かしました。
 また、父親・幸雄役の渡辺いっけいさんについて鶴田さんが「とにかく面白い方なので、アドリブをね」と話すと、岡野さんも「(渡辺さんと)ふたりで芝居をどうしようかっていう時間がとっても幸せでした」と撮影中のエピソードを語り「いっけいさんのアドリブに応えていくことも楽しいし、受けていくことも楽しいし」(鶴田さん)、「家族の感じがとてもありました」(岡野さん)と、撮影中の楽しげな様子をうかがわせました。

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あいさつする子役の筧礼さんを優しく見守る岡野真也さんと内山理名さん、鶴田真由さん
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 『ゆらり』は、トークイベント出演者のほか、山中崇さん、平山浩行さん、渡辺いっけいさん、そして青木さやかさんや“アキラ100%”の名前で活躍する大橋彰さんらが出演。11月4日(土)より、池袋シネマ・ロサほか全国順次公開されます。

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