井口昇監督の新作『異端の純愛』が5月27日より東京の新宿K's cinemaほか全国順次公開されるのに合わせ、井口監督の過去作から『片腕マシンガール』『恋する幼虫』など短編・長編計11本を上映する特集上映が5月から6月にかけて新宿K's cinemaと高円寺シアターバッカスの2会場で開催されます。
日本のみならず海外にも熱狂的なファンを持つ井口昇監督の最新作となる『異端の純愛』は「世間からをはみだしてしまう孤高の恋愛」をテーマに、井口監督自らプロデューサーも兼任して制作された3話オムニバス形式の作品。
各エピソードの主演をつとめる八代みなせさん、中村有沙さん、山本愛莉さんや中村優一さんら、過去の井口作品に出演したキャストが集結し「世間から理解されづらい愛の形」を描き出していきます。
“究極の純愛映画”『異端の純愛』の公開を記念し、井口監督の多彩なフィルモグラフィの中から「純愛」にフォーカスした特集上映の開催が決定しました。
特集上映は東京の2劇場で開催。新宿K's cinemaで5月28日・31日と6月4日・7日の4日間、高円寺シアターバッカスで6月12日~15日と18日~21日の計8日間、短編・長編全11作が上映されます。
上映されるのは、井口監督の名前を世間に知らしめた初期作品『クルシメさん』(1998年)『恋する幼虫』(2003年)や、海外で多くの井口ファンを生んだ『片腕マシンガール』(2008年)、ワークショップから生まれたフェティッシュな恋愛劇『変態団』(2015年)『ゲスに至る病』(2017年)など、制作時期もジャンルもさまざまながら、どれも『異端の純愛』に通じる要素を色濃く持った作品群。
荒川良々さん初主演映画で劇場上映は久々となる『恋する幼虫』やインディーズで制作された『自傷戦士ダメージャー』(2015年)などスクリーンでの鑑賞の機会が少ない作品が上映されるのは注目。井口監督学生時代の作品『わびしゃび』(1989年)とそのセルフリメイクである斎藤工さん主演『ラブレター』(2017年)がともにラインナップされ同時に上映される回もあるのもファンには見逃せないポイントです。
また『異端の純愛』の一編「片腕の花」主演の八代みなせさんが主演した『片腕マシンガール』が上映され、十数年のときを経た2本の井口監督×八代さん主演作品を同時期に鑑賞できる機会となっています。
特集上映される作品と『異端の純愛』を併せて観ることで、井口監督が制作時期やジャンルなどにより変化させてきたそのスタイルや、作品を通じて培ってきた俳優との絆、そしてどんな作品でもつねに一貫して存在するモチーフなど、井口監督が変えてきたもの、積み重ねてきたもの、変わらないものを感じることができるでしょう。