平田うらら監督の初監督作で「宗教虐待」の実態を劇映画として描いた『ゆるし』が3月22日にアップリンク吉祥寺で公開されるのを前に、予告編と場面写真が解禁。また、公開期間中に劇場で開催される上映イベントの第一弾情報として、ジャーナリスト・鈴木エイトさんの登壇が発表されました。
3月22日公開『ゆるし』宗教2世の少女の痛みが滲む予告編と場面写真解禁 劇場イベントも決定
『ゆるし』は、立教大学現代心理学部映像身体学科で映画を学び、在学中より映画やドラマの制作部として経験を積んだ平田うらら監督が、同大学在学中に制作した初監督作品。宗教2世が信仰を背景に受ける虐待「宗教虐待」を題材としており、宗教2世の少女・すずとその母親の恵を主人公に、宗教虐待の実態に迫る作品となっています。
平田監督は学生時代に新興宗教に入信しつつ周囲の支援で退会した経験を持ち、入信時に知り合った宗教2世の友人が自ら命を経つという経験の中で、友人が手紙として遺した痛みと想いを伝えたいと映画制作を決意。数百人にのぼる宗教2世に取材をおこない、宗教2世が抱える苦悩や宗教虐待の現実を脚本に反映させ映画化しました。
信仰への疑問を抱きつつも親への愛情を捨てきれない主人公・松田すずを演じるのは、平田監督自身。
もうひとりの主人公であるすずの母親・恵を『A SIBLINGS』(2023年/中岡祐太監督)などに出演する女優・安藤奈々子さんが演じています。
解禁された予告編は、主人公・すずの母に向けた悲痛な言葉で幕を開け、宗教2世であるゆえにすずが学校で受ける疎外感と、その中ですずが見出す友情、そしてすずと母、祖母の三世代の親子の、歪になった関係が映し出され、観る者に訴えかける映像となっています。
予告編に合わせ、すでに解禁されていたすずと母・恵を写したメイン写真に加え、登場人物たちのさまざまな姿を映し出した場面写真10枚も解禁されています。(※場面写真は記事後半に掲載しています)
また、3月22日からの上映期間中、上映劇場のアップリンク吉祥寺で開催される上映イベントの第一弾情報も発表されました。
公開初日の3月22日金曜日には、松田監督とキャストが初日舞台あいさつ。
公開2日目の3月23日土曜日には、宗教団体や宗教2世に関する問題に取り組んでいるジャーナリストの鈴木エイトさんと平田監督がトークをおこないます。
上映イベントはいずれも本編上映後の開催が予定されています。
『ゆるし』上映イベント【第一弾】
- 3月22日(金):公開初日 監督・キャスト舞台あいさつ
- 3月23日(土):平田うらら監督 鈴木エイトさん(ジャーナリスト)
- 会場:アップリンク吉祥寺
- 両日とも本編上映後イベント開催予定
製作開始時から多くの期待と注目を集めてきた『ゆるし』は、綿密な取材によって実現したリアルな描写に試写では多くの宗教2世の方々から称賛の声が寄せられています。
若き監督が映画の力に想いを託した『ゆるし』は、3月22日金曜日より、東京のアップリンク吉祥寺で公開されます。ル
『ゆるし』ストーリー
「光の塔」の信者である母・恵から厳しい宗教教育を受けてきたすずは、教えに反することをすると鞭で打たれるなど虐待を受けてきた。
ある日、すずは学校で献金袋を盗まれ、お金を借りるために祖母の紀子に会いに行く。そこで虐待の事実を知った紀子と祖父の勝男は、お金を貸す代わりにすずを保護する。すずは、 紀子と勝男から愛されて暮らすことで、「世の人はサタンにそめられている」という教えを疑い始める。しかし教えに疑問をもてば、サタンに堕ちる。それは、すずにとって、母との永遠の決別を意味していた。
一方で、すずは紀子や勝男の話を通して入信する前の母の姿を知る。優しかった母はなぜ変わってしまったのか。自由を手放してまで求めた「ゆるし」とは。恵の知られざる姿を知ったとき、すずの運命が狂いだす。
ゆるし
- 平田うらら 安藤奈々子
中村ひろみ 唐芊 大月伸昭 青山心夏 成田マイケル理希 山本浩貴 進藤沙也佳
川瀬知佐子 目黒陽都 七波菜々子 - 脚本・監督:平田うらら
- エグゼクティブプロデューサー:片渕昭彦
- ラインプロデューサー:平岡友哉
- 撮影:宮原廣一郎
- 照明:長濱光玲
- 録音:鴨志田知花
- 美術:斉藤野乃
- 助監督:石田陸
- ヘアメイク:廣滝華保
- 編集:渡部昭葉
- 音響監修:飯嶋慶太郎
- 宣伝協力:倉田雄一朗
- 製作:『ゆるし』製作委員会
- 特別協力:宗教2世、3世の皆様 篠崎誠監督
- 配給:ユーラフィルムズ
- 2023年/カラー/ワイド/5.1ch/DCP/60分
2024年3月22日(金)より アップリンク吉祥寺にて公開 ほか全国順次公開