怪獣造形のレジェンド・村瀬継蔵さんが初めて総監督をつとめ50年の構想を実現した特撮ファンタジー『カミノフデ ~怪獣たちのいる島~』が7月26日より全国公開されることが決定し、メインヴィジュアルが解禁されました。
美術造形家の村瀬継蔵さんは、1958年に東宝の怪獣映画『大怪獣バラン』(1958年/本多猪四郎監督・円谷英二特技監督)に造形助手として参加したのを皮切りに「ゴジラ」シリーズなどの東宝特撮映画、大映の『大怪獣ガメラ』(1965年/湯浅憲明監督)や「大魔神」シリーズ、東映のテレビ作品「仮面ライダー」シリーズなど、制作会社を越えてさまざまな作品に造形スタッフとして参加し、数々の怪獣や怪人の着ぐるみ造形を手がけて日本特撮映画の特殊情景の基礎を築いたレジェンド。長年の功績から、今年2024年に第47回日本アカデミー賞協会特別賞を受賞しています。
その村瀬さんが1970年代に香港の映画スタジオ・ショウブラザーズに招かれた際に執筆しつつも映画化に至らなかったプロットを、長いキャリアで初となる総監督をつとめて映画化したのが『カミノフデ ~怪獣たちのいる島~』。
特殊美術造形家を祖父に持つ少女・朱莉が、同級生で特撮ファンの卓也とともに亡き祖父が作ろうとしていた映画『神の筆』の世界へと入り、祖父の映画の秘密に迫っていくというファンタジー作品です。
大河ドラマ「八重の桜」など子役時代から活躍する鈴木梨央さんが主人公の朱莉を演じ、その同級生の卓也にはヒット曲「パプリカ」で知られるユニット・Foorinで活躍した楢原嵩琉(ならはら・たけるさん)と、ともに10代のフレッシュなキャストが起用されているほか、釈由美子さん、斎藤工さん、佐野史郎さんら特撮作品に縁の深い俳優陣に加えて『シン・ゴジラ』(2016年)『シン・ウルトラマン』(2021年)など現在の特撮界を代表する監督の樋口真嗣さん、子役時代から特撮作品に出演する町田正則さんも出演しています。
2月に公開が発表され話題を集めている『カミノフデ ~怪獣たちのいる島~』の公開日が7月26日に決定。
解禁されたメインヴィジュアルは、劇中に登場するヤマタノオロチの姿と、朱莉たち登場人物の表情が組み合わされ、どこか神秘的な雰囲気も感じさせるデザインとなっています。