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歌舞伎町案内人
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8月28日(土)よりテアトル新宿にてレイトショー |
2004年/カラー/ビスタサイズ/1時間50分 [PG-12] |
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アジア最大の歓楽街“新宿・歌舞伎町”。世界の男たちを誘い寄せるこの街で14年間立ち続ける中国人がいる。その職業は「案内人」(ガイド)。
『歌舞伎町案内人』は、1988年に来日、歌舞伎町でガイドとして成功を収めた李小牧(リ シャム)氏が自らの経験を元に書いたノンフィクションの映画化である。監督は日本映画に憧れ13年前に来日、日本映画学校で学び、映画演出の道を歩いてきた張加貝(チャン ジャーペイ)。1960年生まれの李と1957年生まれの張。ほぼ同年代、同時期に来日し、それぞれの道を歩んだふたりの在日中国人が奇しくも一つの街に引き寄せられ、映画製作をおこなうこととなった。
主人公・李を演じるのはテレビ『進め!電波少年』で人気者となり、現在タレントとして活躍するチューヤン。
監督・主演とも在日中国人によって描くこの作品は、新しい多国籍文化時代が求める、新アジア映画となるだろう。
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中国からの就学生、李 暁強(チューヤン)は、妻の愛梅(李 丹)と日本語学校に通う傍らティッシュ配りのバイトをしていたが、貧しい六畳一間での生活にヒビが入り始めていた。同胞の劉 剛は、真面目な硬派で、将来は中国社会に貢献する「大きな夢」をもっていた。
しかし、そんな彼らが、将来のことなど考える余裕など全くなくなる自体が勃発した。「10万人の就学生を受け入れる」と言っていた日本政府が、政策転換し入管法を改正したことで、彼らの運命は大きく変わらざるを得なくなっていったからだ。
劉 剛はビザを失って姿を消し、愛梅には愛想をつかされ離婚を迫られる李だった。
一人ぼっちになった李は、歌舞伎町で一人で生き抜く決心をする。
日本人キャッチから袋叩きにされた李は、その時助けてくれたマナブちゃん(舞の海)にケツ持ちになってもらい、中国人専門の健全なガイド業をおこなう決心を固める。
自腹を切って自ら店で遊び、客の立場に立ったガイドをする彼の手法は、たちまち評判を呼び、就学生仲間をメンバーに増やし、持ち前の明るさで、複数のヤクザや、新宿署のナダカ刑事(ガッツ石松)とも軽妙に付き合って行く。そして日本人女性ユキ(坂井真紀)に出会う。ビザが切れかかっていた李に「結婚しようか? 恋愛は後からでいいじゃない」と持ちかけられ、日本人女性の心の優しさに憧れていた李は、そのプランに乗ることにする。
こうして結婚した二人に子供が生まれた頃から、歌舞伎町は大きな変貌をとげ始める。バブルがはじけ元気を失っていく一方で、香港返還や中国政府の自由化政策が進み、中国人観光客と同時に、中国マフィアが暗躍し始めたのだ。
抗争に巻き込まれてマナブちゃんは死に、ナダカ刑事からは貴重な情報源として大切にされ始めた李の前にかつての親友、劉 剛が現れる。背中に刺青をした彼は、こともあろうに李の敵対する組織のケツ持ちとなっていた。
なつかしさのあまり、また仲良く協力して生きていこうと誘う李に冷たい眼差しを注ぐ劉。やがて二人は運命に引き寄せられるように闇と光の錯綜する、歌舞伎町の街角で、命をかけ、壮絶な運命と向かい合うことになる。
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原作:李 小牧(角川書店刊「歌舞伎町案内人」)
製作:ルートピクチャーズ/キネマモーションピクチャーズ/綾部昌徳/高橋松男
企画:高橋松男事務所
プロデューサー:三村順一
脚本:神波史男/南木顕生
監督:張 加貝
製作協力:ユナイテッド・パワーシステム株式会社
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李 暁強:チューヤン
劉 剛:山本太郎
ユキ:坂井真紀
愛梅:李 丹
マナブちゃん:舞の海
ナダカ刑事:ガッツ石松
莉 莉:黄 奕
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