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跋扈妖怪伝 牙吉
2004年2月7日、渋谷シネパレスでレイトショー!

イベント・関連商品続々決定!
2003/日本/ビスタ/97分/R-15
イントロダクション
 2004年、日本映画界に新たな時代劇ムービーが誕生した。その名は『跋扈妖怪伝 牙吉』。江戸時代の動乱の中、人狼の正体をもつ無宿浪人・牙吉が、住処を追いやられた妖怪たち、鬼蔵一家と共に無慈悲な人間どもと戦う!
 今、「時代劇」が熱い。『座頭市』、『陰陽師』、『あずみ』、『魔界転生』…アクション、ファンタジーなど様々な要素を取り込んだストーリーと、最先端のSFX。新時代の時代劇とも言うべき作品が、ハリウッド映画に見慣れた若者層をも取り込み、日本映画界を席巻中だ。その一方、『たそがれ清兵衛』、『壬生義士伝』など、時代劇本来のスピリッツに忠実な作品も高い評価を得ている。
 『跋扈妖怪伝 牙吉』は、時代劇にかつて大映で製作され現在も根強い人気を誇る妖怪映画の要素をプラスし、妖怪と人間、そして主人公・牙吉の激しいバトルを描いた一大エンターテインメント・ムービーだ。このファンタジックな世界観の映像化に当たってのキーワードは「本物」。特殊造型でリアルに作られた【妖怪】、俳優同士がぶつかり合う生の【アクション】、そして操演や火薬を駆使した【特撮】。CGや合成などを一切使用せず、全てカメラの前で起こっている「本物」がフィルムに焼きつけられた。こうして作られた映像は、「本物」だけが持つ迫力と説得力に満ちており、近年のSFXムービーに見慣れた観客には新鮮に写ると共に、往年の特撮映画に親しんだ世代にはノスタルジックな味わいを残すものに仕上がっている。
 監督を務めるのは、日本映画界における特殊造型の第一人者、原口智生。大映製作の妖怪映画を観て育った監督は、妖怪への思い入れも人一倍で、『さくや妖怪伝』に続く妖怪ものとなる本作では、「無宿狼人キバ吉」(島本高雄原作・森野達弥画)を原案に、自ら原作も手がけた。
 主役の牙吉を演じるのは、テレビ時代劇「水戸黄門」最新第32部で助さん役に抜擢され、今や時代劇の顔として馴染みの存在となった原田龍二。原口監督は、「水戸黄門」以前から「主演は彼に」と決めていたという。そんな監督からのラブコールを受けて牙吉役に挑んだ原田は、これまで演じたことのないこの役柄に対し並々ならぬ意欲を見せ、監督の予想以上の演技、殺陣で見事、作品を支えるヒーロー像を作り上げた。対するヒロイン、妖怪一家の中で唯一の人間・桔梗役には『さくや妖怪伝』で主役のさくやを演じた安藤希。3年の間に女優経験を積み、よりパワーアップした演技で憂いを帯びた少女役を演じている。音楽に『アヴァロン』、『リング』など多数の作品を手掛け、『ブラッディ・マロリー』などで国際的にも活躍中の、川井憲次。躍動感あふれるテーマ曲は、一度聴いたら耳を離れないことだろう。撮影は、『必殺』シリーズなどを生み出した伝統の松竹京都映画撮影所で行われ、熟練のスタッフの手で、賭場や宿場町、殺陣のシーンなど、これぞ時代劇といった映像が作り上げられた。『跋扈妖怪伝 牙吉』―――それは伝統に支えられた時代劇の進化型。全く新たな日本映画なのである!
ストーリー
 太古の昔、人間と動物、そして妖怪たちは、同じ大地の上に生きる隣人同士だった。しかし、次第にそのテリトリーを広げていった人間たちは、自分たちと容姿や種族の異なる妖怪たちを忌み嫌い、滅ぼそうとした…。
 時に、安政二年(1855)。動乱の予感に人心も荒廃した時代。街道を行く無宿浪人の姿があった。人狼・牙吉。その口元には鋭い牙が覗いている。近江百井藩に立ち寄った牙吉。この藩には関所がない。天下の往来に敷居は不要、という藩家老・山路要之助のはからいだ。だが国境で出会った百姓は言った。「あの宿場町から帰ってきた奴はいねえ…」
 牙吉は、宿場町の博打場で大勝する。その様子を見ていた主の鬼蔵は、牙吉に自分たちの計画の力になってくれと切り出す。しばし鬼蔵家にとどまることにした牙吉。そこには家族のように仲のいい鬼蔵一家の人々、そして美しい少女・桔梗の姿があった。親に捨てられ、鬼蔵に育てられていた桔梗。二人は血のつながりを超えた強い信頼と愛情で結ばれていた。
 一方、博打場の別室では、賭けに負けたやくざ者たちが遊女を相手にしていた。しかし、彼女たちの姿は、突如目にも恐ろしい妖怪の姿に変わり、彼らの肉をむさぼっていく!鬼蔵一家の正体は、住処を追われた妖怪たちだったのだ。鬼蔵は山路との契約で、こうして藩のならず者たちを始末していた。その見返りに与えられるという、妖怪たちが安心して暮らせるユートピアを信じて…。そのために、人間が約東を違えぬよう妖怪たちで力を合わせようというのだ。
「人間が妖怪との約束を守るはずがない」と、牙吉。そこへ、突如ブーメランが空を切る! その主は、牙吉の幼なじみ・安寿。牙吉には人間を信じたために故郷・犬神村を全滅に追いやった苦い過去があった。牙吉を裏切り者と罵る安寿は、人間への復讐を誓うと告げるのだった。
 そして、ある夕。異変は突然やってくる。山路の真の目的は違っていた。それが明らかになった時、牙吉の怒りは頂点に達し、牙吉の体についに変化が…!
スタッフ
キャスト
製作:北側雅司/及川次雄
企画:中島 仁/原口智生/佐藤博彦
プロデューサー:小野誠一/水野純一郎
キャステイングプロデューサー:田中政裕
製作協力:中洲プロ
制作協力:松竹京都映画

監督:原口智生
脚本:神尾 麦
音楽:川井憲次
撮影:江原祥二
照明:土野宏志
録音:山本研二
編集:関谷憲治
美術:原田哲男
装飾:鎌田康男
衣裳製作:JAP工房
特殊効果:羽鳥博幸
特殊メイク:森田 誠
スチール:桂 秀也
制作主任:高坂光幸

宣伝:JMP
配給:ジーピー・ミュージアム/リベロ
牙吉:原田龍二

安寿:田中美紀

山路要之助:中山夢歩

大谷十郎左右衛門:加藤正記
あかね:金子珠美
八五郎:山口幸晴
六助:本山 力
利吉:吉良浩一
小野寺信克:大口兼悟
小次郎:西田和輝
大城戸門之助:武井三二
万作:勝野賢二
どろちゃん:大迫英喜
兵七:東田達夫
黒川兵庫:仲野 毅
大河童:夏山剛一
あや女:山村嵯都子

志乃:稲葉美優

清次:逆木圭一郎(友情出演)

ガスパの妖婦:川崎あかね(特別出演)

語り:伊武雅刀

桔梗:安藤 希

鬼蔵:清水健太郎

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