フローレンスは眠る
監督:小林兄弟
出演:藤本涼 桜井ユキ 前田吟 山本學 ほか
2016年3月5日(土)よりTOHOシネマズ日劇ほか全国順次公開
2016年/カラー/シネマスコープ/5.1ch/デジタル/121分

同族経営の大企業で起こった新社長誘拐事件。犯人が要求するのは創業者一族が持つ伝説のブルーダイヤ「フローレンスの涙」。やがて事件は「フローレンスの涙」を巡る秘密を露わにしていく……。
日本では珍しい兄弟監督である兄・克人、弟・健二の「小林兄弟」が送り出す長編第2作は『フローレンスは眠る』。豪華キャストを迎えた本格クライム・サスペンスだ。監督自身が製作総指揮もつとめる自主製作作品でありながら、往年の日本映画を髣髴とさせる大きなスケール感を持った作品へと仕上がっている。
社長秘書をつとめながら創業者一族への「復讐」を図る事件の首謀者の青年・牧羽剛には本作品が初主演となる藤本涼、牧羽に協力する女性社員・氷坂恵には園子温監督作などで注目を集める桜井ユキと、物語の中心となる登場人物ふたりには期待の若手俳優が起用された。
そして、創業者の長男である2代目社長には山本學、その弟である副社長に前田吟、さらに山口果林、山本陽子、宮川一朗太、池内万作、東幹久、村上ショージ、岸明日香ら、ドラマや映画でもお馴染みの俳優陣が脇を固め、人々の思惑がぶつかり合う群像劇として作品の魅力を支えている。
また、主題歌には日本の誇るシンガー・吉田美奈子の「時よ」が映画のための新録音で使われ、映画の余韻を一層深くする。
この意欲作は、リクエストにより映画を上映する「ドリパス」のチャレンジ上映プロジェクト作品として、自主作品としては異例となるTOHOシネマズ日劇での上映を迎える。いま『フローレンスは眠る』が、日本映画の新たな可能性を拓いていく。

創業70年を迎える佐藤理化学工業は大企業ではあるが創業者一族が経営陣を占める同族会社である。この会社の社長秘書である青年・牧羽剛(藤本涼)は、同じ秘書課の女性社員・氷坂恵(桜井ユキ)とともに、ある計画を実行しようとしていた――。
佐藤理化学工業創業者の長男であり2代目社長である佐藤善一郎(山本學)が社長職を退き、その息子で専務の英樹(宮川一朗太)が3代目社長に就任するというその日、英樹が誘拐された。
会社には犯人からの手紙が届いていた。犯人が要求するのは身代金ではなく「フローレンスの涙」。それは、佐藤理化学工業の創業者一族が持つはずの伝説のブルーダイヤ。だが、善一郎も、創業者の次男で副社長の勇次郎(前田吟)も、英樹が誘拐されたことを極秘事項とし、犯人の要求に応じる姿勢は見せない。
牧羽は善一郎の対応に戸惑う。牧羽こそが、この誘拐事件の犯人だったのだ。牧羽にはどうしてもフローレンスの涙を奪い、創業者一族に「復讐」しなくてはならない理由があったのだ。そして、牧羽に協力する恵もまた、英樹と交際しながら捨てられたという過去を持っていた。
フローレンスの涙を奪うために牧羽の行動はエスカレートしていく。その中で、以前より健康を損ねていた善一郎は倒れてしまう。もともと英樹の社長就任に反対だった勇次郎、その息子・雅彦(池内万作)と直也(東幹久)は、善一郎も英樹も不在という混乱に乗じて、会社の売却計画を進めようとする。
誘拐事件がきっかけとなり明らかになっていく「フローレンスの涙」の闇。その闇の果てに見えるものとは?