東京ウィンドオーケストラ
監督:坂下雄一郎
出演:中西美帆 小市慢太郎 ほか
2017年1月21日(土)より 新宿武蔵野館ほか全国順次公開 1月14日(土)より鹿児島ガーデンシネマズ先行公開
2016年/カラー/ビスタサイズ/ステレオ/75分

海外でも活躍する有名オーケストラが、コンサートのため屋久島にやって来た! ……はずが、来島したのはよく似た名前のアマチュア楽団。町役場の担当者は、彼らを本物のオーケストラに仕立てあげて乗り切ろうとするのだが!?
沖田修一監督『滝を見にいく』、橋口亮輔監督『恋人たち』と、これまでに大きな話題となった2作の日本映画を送り出してきた松竹ブロードキャスティングのオリジナル映画製作プロジェクト。その第3弾作品となるのが、屋久島を舞台にアマチュア楽団と役場職員が巻き起こす騒動をコミカルに描いた『東京ウィンドオーケストラ』だ。
監督は、大阪芸術大学と東京藝術大学大学院映像研究科で映画制作を学んだ坂下雄一郎。大学院在学中より数々の映画祭で高く評価され、大学院修了作品『神奈川系術大学映像学科研究室』が一般公開された注目の新鋭が、オリジナル脚本も手がけて待望の商業作品デビューを飾る。
主人公の役場職員・樋口詩織を演じるのは、準主演作『惑う After the Rain』も控える中西美帆。初主演となる『東京ウィンドオーケストラ』では、日々に退屈しているどこか投げやりなユニークな主人公像を見事に演じあげた。
そして、来島する10人のオーケストラ団員役には、ワークショップで選ばれた演技未経験者も含む個性豊かなメンバーが起用された。さらに、シリアスな役からコミカルな役まで幅広くこなす小市慢太郎が役場観光課の職員・橘役で出演している。
勘違いから始まる騒動の結末は果たして? 「作家主義×俳優発掘」を掲げるプロジェクトの最新作にふさわしい新たな才能とフレッシュな俳優陣のコラボレーションが、笑いとともにさわやかな感動を届けてくれる。

鹿児島県・屋久島。代わり映えのしない毎日を過ごしている町役場職員の樋口(中西美帆)は、いつもとは少し違った業務のために港に向かう。島でコンサートを開くために、海外でも活躍する有名オーケストラ「東京ウィンドオーケストラ」が東京からやって来るのだ。「東京ウィンドオーケストラ」の招聘は、観光課の橘(小市慢太郎)が長年の悲願をようやく実現させた企画だった。
高速船で島に着いたオーケストラを迎えに行った樋口は、思ったより人数が少ないことや、リハーサルより観光を優先させようとする楽団員たちに若干の違和感を感じつつも、楽団を連れて予定のスケジュールをこなしていく。
一方、指揮者の杉崎(星野恵亮)たち「東京ウインドオーケストラ」の面々も、あまりに豪華な宿泊先のホテルや、立派な演奏会会場に戸惑いを覚えていた。なぜ、カルチャースクールで結成された素人オーケストラがこんなに歓迎されるのか……。
演奏会のポスターを見た杉崎たちは、自分たち「東京ウ“イ”ンドオーケストラ」が名門「東京ウ“ィ”ンドオーストラ」だと誤解されていることに気づく。すっかり自分たちを本物だと信じている島の人たちを前に、いまさら誤解だと言い出せない「東京ウインドオーケストラ」は、楽団員で相談の上、こっそり逃げ出そうと決める。
同じころ、樋口もようやく島にやってきたのがアマチュアの素人オーケストラだと気づいていた。慌てて上司の田辺(松木大輔)に報告しようとするが、実は樋口と不倫交際中の田辺は不倫関係の相談だと誤解して話を聞こうとしない。
困った樋口は、逃げようとしていた杉崎たちを追いかけて告げる。「このまま本物ってことで行きましょう」……。