劇場ロビーにて、左から中泉英雄さん、吉川ひなのさん、柏原収史さん、前田愛さん、柳町光男監督

　２００５年のカンヌ国際映画祭、ニューヨーク映画祭に出品、第18回東京国際映画祭では日本映画・ある視点部門作品賞を受賞と、公開前から高い評価を受けている『カミュなんて知らない』が１月14日に渋谷ユーロスペースで初日を迎え、柳町光男監督、出演者の柏原収史さん、吉川ひなのさん、前田愛さん、中泉英雄さんによる舞台あいさつがおこなわれました。
　全米７都市での公開も決定するなど海外からも注目されている話題作とあり、あいにくの天気にも関わらず客席は通路まで埋まるほど。移転して新装オープンしたユーロスペースの幕開けを盛況に飾りました。

「こんな最悪の天気の中、『有頂天ホテル』に行かずに来ていただいて、ほんとに嬉しく思っています」とあいさつし客席の笑いを誘った柏原収史さん

「おととしの夏に撮影していたので、ようやく公開になってとても嬉しいです。新しい映画館ですごく嬉しく思っています」とあいさつした吉川ひなのさん

「この日を迎えてすごく嬉しいです。たくさんの方に観ていただきたいので、みなさんどんどん宣伝してください」と前田愛さん

「２００４年に撮って約１年半、ずっと温めていたんですけどやっと公開になりました。じっくりとお楽しみください」と中泉英雄さん

柳町光男監督は「完成から１年以上経ってしまったんですが、評判が悪くてお蔵入りしかけていたのではありません」と冗談を交えつつあいさつ

　『カミュなんて知らない』は、実際に起きた殺人事件を題材に映画を作ることになった大学生たちが織り成す人間模様を描いた作品。監督役の学生・松川を演じた柏原さんは「大学生というみんなの若いノリを出すためにみんなで話し合いましたね」と役作りについて話し、松川の恋人・ユカリを演じた吉川さんは「ユカリは情熱的な女の子で、情熱的過ぎてすごいセリフを言ったりしているので楽しみにしていてください」と役について話しました。
　柳町監督が「若い学生たちがキャンパスが走り回る物語を作りまして、若い俳優たちと仕事をしたんですけど、年齢の高いスタッフと若い俳優たちのコラボレーションがとてもうまくいきました。それはひとえにこちらに並んでいる俳優たちがとても力がある俳優だったので、いいキャスティングができたのではないかと思っています。老人の力とこの素晴しい俳優たちの実力をぜひ堪能してもらいたいと思います」と話す『カミュなんて知らない』は、１月14日からユーロスペースにてロードショー、池袋HUMAXシネマズ４にてレイトショー公開されています。