“妖怪”に変化してしまう3人の女性の姿を描いた映画『妖怪奇談』が1月13日に渋谷のアップリンクXで初日を迎え、亀井亨監督と3人の主人公を演じた伴杏里さん、宮光真理子さん、市川春樹さんが舞台あいさつをおこないました。
妖怪役を演じるにあたって、3人は特殊メイクや合成カットの撮影に挑戦。爪が伸びて“かまいたち”になってしまうフリーターのみひろ役を演じた伴さんは「(特殊メイクの)爪を付けるとものがうまく掴めなくて、食事やその他もろもろのことができませんでした」と撮影の苦労を語りつつも「私もネイルが好きなので自分にピッタリな役だったのかなと思います。楽しかったです」と笑顔でコメントしました。
亀井監督は「姿かたちは変わっていくけど、本来描きこうとしたのは人間的な奥深さ。そこを3人がカッチリやってくれたと思います」と3人の演技を絶賛しました。
『妖怪奇談』初日舞台あいさつ
左から、綾野剛さん、いか八朗さん、宮光真理子さん、伴杏里さん、市川春樹さん、桑田沙織さん、亀井亨監督
「人間と妖怪って別個のものって考えていたんですが、周りと違和感を感じて生きてしまっている人はいっぱいいるかもしれないし、あまり大差がないかもしれない」と妖怪を演じた感想を話した美智子役の宮光真理子さん
「みひろはそんなに自分に興味がある子ではないけど、唯一、力を入れているのがネイルで、だから爪に全部の想いが行ってしまって妖怪になってしまったんだと思う」と役について語ったみひろ役の伴杏里さん
のっぺら坊になってしまう少女・まなを演じた市川春樹さんは「なんでのっぺら坊になってしまったのかよくわからないけど、もし妖怪になるとしたらあたしものっぺら坊になっていると思いますね」とコメント
「3人の女性はぼくからみて魅力的な人たちになっているつもりです。妖怪になった3人の女性たちが“生きていく方法論”を伝達していってくれたらこの映画は正解かなと思いました」と話した亀井亨監督
舞台あいさつの最後には映画を鑑賞していた出演者の綾野剛さん、いか八朗さん、主題歌「山茶花」を歌いストリートミュージシャン役で出演もしている桑田沙織さんも飛び入り参加。桑田さんは「“自分の曲がエンディングで流れた”という興奮冷めやらぬままここに立っています」とあいさつしました。
新たな解釈で妖怪を描く『妖怪奇談』は、1月13日から渋谷アップリンクXでイブニング・ロードショー上映。映画の内容にちなみ、女性3人グループで鑑賞の場合は料金がひとり1000円となる割引きキャンペーンが開催されています。