『2STEPS!』上島雪夫監督

ぼくは「テニスの王子様」のミュージカルの初演から演出をしているので、ここにいる人間はほとんど知っていて、映画の世界で羽ばたいてくれて嬉しい限りです。
　ぼくは最初に『2STEPS!』というタイトルの映画を監督することになりました。ずっと舞台の振付けや演出をしてきたので監督は初めてですけど、自分自身がダンサー出身なので、いつかダンスの映画を撮ってみたいなというのが密かな夢で、実現して嬉しいです。なかなか日本ではダンス映画というのが実現しないんですね。それはたぶん、ダンスのうまい俳優さんが外国に比べたら少ないということがあるんです。アメリカなんかだとすごくいいダンス映画がいっぱいあるので、これを機に、こういう映画が広まってくれたらいいと思っています。自分がずっとダンスというものに関わってきたいろいろなものを全部つぎ込んで、若い俳優たちと一緒に作りました。あまり観ることのないダンスの映画だと思うので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。

『2STEPS!』斑鳩隼人役：中河内雅貴さん

ぼくは映画に出演するのは初めてで、しかもダンス映画で主演をやらせていただいて、すごく幸せです。さっき上島先生もおっしゃっていたように、踊れて芝居ができてという人が少ない中で、こうして選んでいただけて、すごく嬉しかったです。ぜひ、これから夢を持ちたいって思っている人たちとか、夢を持っているけどどうしたらいいんだろうって思っている人たちに観てもらって、背中を押せる作品になったらいいと思っています。出演されているダンサーのみなさんも日本のトップに位置する人たちばかりなので、そこらへんも見どころなので、ぜひよろしくお願いします。

『2STEPS!』結城巧役：古川雄大さん

今回、ぼくと雅くん（中河内さん）の長野（のダンススクール）時代のことをもとにこの映画を作ってくださったので、夢に対する思いとか、ぶち当たる壁とか、それをともに成長していく過程とかを、ものすごくリアルに演じられたんじゃないかなと思っております。今回は主演させていただいて、なおかつ主題歌も歌わせていただいて、やりたいことが全部できたのでほんとに感謝しています。撮影からなにから楽しくできたので、そういう楽しさみたいなものが伝わってくだされば嬉しいです。

『2STEPS!』須藤数馬役：進藤学さん

さきほど上島さんも言っていたんですけど、日本ではなかなかダンス映画というものがなかったわけなんですけど、ぼくも比較的踊るタイプの人間なので、そういう上島さんの気持ちがこもった作品にちょっとでも参加させていただいたことが、ぼく的にはものすごく嬉しいなと思いました。『2STEPS!』の中で、うまい具合にスパイス的な役割を果たせていたらいいなと思っています。

『花ゲリラ』川野浩司監督

今回チャンスをいただいてこの企画に参加させていただいたんですけど、こないだ上島さんが「この企画に巻き込まれてよかったと絶対に思わせる」とおっしゃっていて、ぼくもこの企画に関われて、こんな素晴しいキャストの方たちと仕事ができて、大変感謝しています。素晴しい企画を作っていただいて、映画界もこれで活気が出るとなおさらいいなと思います。映画は小西くんが暗い役をやってくれて、ものすごく暗い役で、普段から暗くなっちゃったんですけど(笑)、最後に少しだけ希望といいますか、明るい未来が見えるという話です。小さなお話なんですけど、すごくいい映画を作ったと思いますので、ぜひ疲れたときとかに観ていただきたい映画だと思います。

『花ゲリラ』ユウスケ役：小西遼生さん

（小さな声で）主演をやらせていただいた小西です。（隣の永山たかしさんから「暗いよ！　声張っていこう(笑)」の声あり）　ぼくはこの『花ゲリラ』という題名を初めて聞いたときに「いいな」と思って、また、その名前から「どんな話なんだろう？」って期待も持てる名前だなあと思ったのが第一印象です。撮影は短い期間だったんですけども、監督とかほかのキャストの人たちとやり取りしながら、言葉は少ないんですけど内容は濃い、あったかいお話になったと思います。ほかのふたつの作品はまだ観ていないんですけど質の違う作品になっていると思うので、ぜひ楽しんでいただきたいです。

『花ゲリラ』粕谷浩二役：永山たかしさん

ぼくも小西くん同様『花ゲリラ』という題名を聞いて“ゲリラ”って言葉にいいイメージがなかったんですけど、この作品をとおして、それぞれが持っているちっちゃななにかというか、それがゲリラになり得ると思っています。特にぼくのやった役というのは、気持ちの蓄積が最終的に爆発してゲリラになっていくという役だったんですけど、この作品をとおして、この作品がおっきいゲリラになればいいな、なんて思っています。

『新宿区歌舞伎町保育園』城定秀夫（じょうじょう・ひでお）監督

たぶん３作品の中で唯一のコメディ作品なんですけど、ひとくちにコメディと言えないような、割と大きなテーマを内包した映画になっていると思います。テーマは言葉では難しいんですけど、観ていただければ伝わるかなと思っています。俳優さんもみなさん初めて一緒に仕事をさせていただいたんですけど、よくやっていただいて、ぼくとしてはみなさんのいいところをそれぞれどうやって引き出せるかというところに注意をしてやっていたので、いい映画になると思います。

『新宿区歌舞伎町保育園』健二役：鎌苅健太さん

『新宿区歌舞伎町保育園』という“歌舞伎町”と“保育園”という似ても似つかない不思議な感じのタイトルで、監督もおっしゃっていましたけど、コメディの部分もたくさんあると思います。でも、自分が健二という役をやっていて、なにかひとつ、これからどういうふうになるのか決められない人もいるだろうし、そういう中で感情移入しやすいとか、自分にも当てはまるところもありましたし、それぞれのキャラクターがすごいいろんな感じを出していると思いますので、その中で心にグッと来るものがあると思います。いまは早く、完成した作品が観たいと思いますし、いい映画になっていると思います。

『新宿区歌舞伎町保育園』進役：河合龍之介さん

この企画を聞いたときにとても面白いなと思って、今までにない映画だなと、すごく期待して現場に入りました。実際に現場も初日からすごくいい雰囲気で、いい映画になったと思います。３作品を通してなんですけど、３作品を機に、いままで映画館に足を運ばれる習慣のなかった方たちが、少しでも日本映画に興味を持っていただけたらいいなと思っていますし、そのきっかけにこの企画がなればいいなと思っています。すごく楽しみにしています。

『新宿区歌舞伎町保育園』優役：兼崎健太郎さん

今回、ぼくは最初の映画出演だったので、最初は不安だらけだったんです。初日がいきなり子供との撮影で、そのお子さんたちがほんとに自由で、水鉄砲をカメラに向けて撃ったり、いろいろなハプニングがあって初日を迎えた中で「どうなんだろう、いろいろ事件が起きるんじゃないかな」とか、いろいろ不安があったんですけども、ぼく自身も子供が大好きですし、ほかのキャストもほんとに楽しんで今回の映画ができたと思います。そういったものが映像に出ていればいいと思うので、ぜひ観てください。

『新宿区歌舞伎町保育園』ダイゾー役：DAIZOさん

ぼくはお芝居をやらせてもらっている傍ら、ミュージシャンとしても活動していまして、今回そのまま“ぼく役”みたいな感じで、ギターを持った青年として出させていただきました。この映画は“歌舞伎町”と“保育園”という、あり得ないふたつなんですよね。昼の象徴と夜の象徴がふたつが合わさっている映画という、タイトルからまずそうなんですけど、あり得ないようなアクシデントとか転機で、人がまた違った世界を見出して、自分が正しいと信じられる道を見つけてまっすぐ進んでいける作品だなと思いました。ぼくは大きく物語には絡んでいないんですが、ぼくの歌で作品の雰囲気を作り込めていればなと思っております。ぜひともみなさん、劇場に足をお運びください。