沖縄を舞台にした作品を数多く手がける中江裕司監督の最新作『真夏の夜の夢』が7月25日に初日を迎え、シネマート新宿でヒロイン・ゆり子を演じた柴本幸さんと中江監督らが舞台あいさつをおこないました。
シェイクスピアの同名戯曲をもとに、舞台を現代の沖縄に移した『真夏の夜の夢』は、沖縄の島を守るキジムン(精霊)と人々が繰り広げる騒動を描いた作品。
初めての沖縄での撮影は「なかなか大変でしたね」という柴本さんですが「(撮影の)最後のほうはサルのようになって遊んでいました」と、ちょっと意外なコメントも。中江監督も「(柴本さんは)上品そうにしていますけど、動物みたいな野性のある子」と評し、「動物が6割くらいで、キジムン30%くらい、人間が10%くらい」と分析。続けてキジムンのマジルーを演じた蔵下穂波さんについても「こっちはキジムン80%、動物20%で、人間なしみたいな」と分析し、客席の笑いを誘いました。
『真夏の夜の夢』初日舞台あいさつ
中江裕司監督、柴本幸さん、蔵下穂波さん、照屋政雄さん、藤澤ノリマサさん(左から)、みんな揃って三線にあわせて沖縄の踊り・カチャーシーを披露
「沖縄はエネルギーが強い場所だったので、撮影クルーはそのエネルギーに助けてもらったなと思います」とゆり子役の柴本幸さん
キジムンのマジルーを演じた蔵下穂波さんは「マジルーの蔵下穂波です。よろしくお願いします」と沖縄の言葉であいさつ
撮影中は天候に恵まれ「キジムンの映画なので、キジムンたちに守られているのかなと思いながら撮っていました」という中江裕司監督
三線演奏と歌も披露した船長役の照屋政雄さん。キジムンについて「ヤンバルのほうにいる。ただ、心の清い人でないと見られない」と語りました
エンディングテーマを手がけた藤澤ノリマサさんは「映画音楽を作らせていただくのはミュージシャンとして最高の瞬間でした」とコメント
中江裕司監督と蔵下穂波さんは、照屋政雄さんの歌と三線にのり、ふたり揃って踊りを披露しながら舞台に登場しました
写真撮影では、照屋政雄さんの歌と三線にあわせて登壇者全員で沖縄の踊り・カチャーシーを披露(上記写真参照)。蔵下さんの指導により観客や劇場スタッフも一緒になってのカチャーシーで盛り上がった舞台あいさつは、蔵下さんによる劇中そのままのマジルーの口上で締めくくられました。
一旦舞台を降りた中江監督や柴本さんら登壇者が客席の中を踊りながら再登場し、場内は大盛り上がり
舞台あいさつの最後には、蔵下さんが映画の中でマジルーが披露する口上を再現し、映画を鑑賞したばかりの観客から大きな拍手を浴びました
さらに、劇場近くの伊勢丹新宿店本館屋上で開催されている“オリオンビアフェスト”にサプライズ・ゲストとして照屋さんと中江監督が出演しました。照屋さんの歌と三線演奏、映画の撮影裏話で会場の熱気が上昇する中、蔵下さんもキジムンのマジルーとして登場。照屋さんが映画のために書き下ろした新曲「さんかく山のマジルー」が披露されました。
“オリオンビアフェスト”に照屋政雄さん(左)、中江裕司監督(右)、そして蔵下穂波さんがマジルーとして登場(中央)。照屋さんが新たに作った歌「さんかく山のマジルー」が披露されました
先行公開された沖縄では大好評の『真夏の夜の夢』は、7月25日(土)より、シネカノン有楽町二丁目、シネマート新宿ほかにて全国ロードショーされています。