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斉藤由貴さんも登場:『世界のどこにでもある、場所』完成披露試写会トークショー

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トークショーをおこなった大森一樹監督、斉藤由貴さん、かしぶち哲郎さん(左より)。大森監督は斉藤さんから贈られた花束を、斉藤さんとかしぶちさんは互いにプレゼントしあったCDを手にニッコリ

 現代人の心の病を題材にした映画『世界のどこにでもある、場所』(2月26日公開)の完成披露試写会が2月17日にシネマート新宿で開催され、大森一樹監督と音楽を担当したかしぶち哲郎さんが上映前にトークショーをおこないました。
 『世界のどこにでもある、場所』は、約10年前に大森監督が執筆しつつも映画化にいたらなかった脚本が、監督自身も「10年間ほったらかしにしていたものが映画になるというのは珍しいですよ」と言う異例の経緯をたどって実現した作品(※)。大森監督とは1980年代から何度もコンビを組んでいるかしぶちさんは、同作品について「(監督の作品の中で)一番いいんじゃないんですか?」とコメントし「監督が構想10年。私も作曲に10年かけたかった(笑)」と話して客席の笑いを誘いました。

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『世界のどこにでもある、場所』では脚本も手がけた大森一樹監督

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大森監督とは名コンビといえる音楽のかしぶち哲郎さん

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出演者のひとりでもある大竹浩一さんがトークショーの司会を担当

 さらに『恋する女たち』(1986年)など、大森監督とかしぶちさんがコンビを組んだ作品でたびたび主演をつとめている斉藤由貴さんもスペシャルゲストとして登場しました。
 斉藤さんが「今回(『世界のどこにでもある、場所』の撮影に)呼んでいただけるかと思っていたら呼んでいただけなくて残念でした」とあいさつすると、大森監督が「畏れ多くて(笑)」と応じるなど、トークは和気藹々した雰囲気で進行。斉藤さんの主演作の撮影のとき、演技を見つめる大森監督が無意識のうちに斉藤さんと同じ顔の演技をしており「同じタイミングで顔の表情が変わっていくのですごくうっとおしいんですよ(笑)」(斉藤さん)「“私と同じ顔をしないでください”って言われて、おんなじ顔してるんだなって初めて知った(笑)」(大森監督)というエピソードも紹介されました。
 また、かしぶちさんの映画音楽について斉藤さんが「疾走感みたいなものと、柔らかさとかあたたかさ、そして軽妙さみたいなものが混じったものが大森監督の作品のテイストとすごくあっていると、当時思ったのを覚えています」と話すと、かしぶちさんは「大森監督の映像に合わせるとそうなるんですわ」と答え、歌手としての斉藤さんについて「昔から斉藤さんの作詞が好きだったんです。ぼくは(ソロの)作品数が少なくて(機会を)逃しちゃったんですが、斉藤由貴さんに詞を書いてもらおうと思っていた時期はありましたね。歌声はもちろんかわいい」と評しました。

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スペシャルゲストとして登場した斉藤由貴さん

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お互いのニューアルバムをプレゼントした斉藤由貴さんとかしぶち哲郎さん

 トークショー終盤では、斉藤さんは17年ぶりとなるアルバムを、かしぶちさんは25年分の作品から選りすぐられた映画音楽集をそれぞれPR。大森監督は「次はぜひ映画の現場で」と斉藤さんにラブコールを送りました。

 劇団スーパー・エキセントリック・シアターの劇団員をキャストに起用するなどユニークな体制で制作され、大森監督が「地味な映画です。ただ、久々に自分の好きなように、自分の脚本で自分の演出で気に入った仲間と作った映画です」と語る『世界のどこにでもある、場所』は、2月26日(土)よりシネマート新宿、ヒューマントラストシネマ渋谷、シネマスコーレ シネマまえばしほかにて全国順次ロードショーされます。

※『世界のどこにでもある、場所』実現の経緯について詳しく語られた大森監督インタビューもぜひご覧ください