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鶴田法男監督「すべてが挑戦」の最新作公開 『Z~ゼット~果てなき希望』初日舞台あいさつ

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舞台あいさつをおこなった鶴田法男監督、木嶋のりこさん、川本まゆさん、田中美晴さん、原作者の相原コージさん、中村隆天さん(左より)。川本さん、木嶋さん、田中さんは劇中同様制服で、川本さんはナギナタを構えてポーズ!

 ホラーの名匠・鶴田法男監督が相原コージさんのコミックを映画化したゾンビ映画『Z~ゼット~果てなき希望』が7月26日に初日を迎え、シネマート六本木で主演の川本まゆさんと共演の木嶋のりこさん、田中美晴さんらキャストと鶴田監督らによる舞台あいさつがおこなわれました。
 『Z~ゼット~果てなき希望』は、Zと呼ばれる生ける屍=ゾンビが大量発生した現代の日本を舞台に、3人の少女たちが極限状態の中で生き抜いていく物語。これまで数多くのホラー作品を手がけてきた鶴田監督初のゾンビ映画となっており、鶴田監督は「ゾンビものというだけでなく、笑いもあったりアクションもあったりという作品を撮るのも初めてですべてが挑戦の作品でしたから、そのぼくの冒険を楽しんでいただけたなら心よりお礼を申しあげるばかりです」と、新境地の公開を迎えての心境を語りました。
 ナギナタを武器にゾンビと闘う主人公を演じた川本さんは、オーディションの話が来たときから「この役を演じたい!」と思っていたそうで「ほんとに初日を迎えるまで不安だったんですけど、こうやってたくさんの方に来ていただけてほんとに嬉しく思います」とあいさつし、劇中で披露しているナギナタを使ったアクションについて「初めてで苦労もあったんですけど、アクションコーディネイターの方にカッコいい型を付けてもらって、ゾンビたちを斬っていくのが最後はほんとに楽しくって、もっと斬りたいと思うくらい楽しめました」と笑顔でコメント。鶴田監督も「もう見事なんで、こっちは撮るだけですね」と川本さんのアクションを絶賛するとともに「普段は声のトーンもこんなでこういう(おっとりした)人なんですけど、映画の中では全然違うでしょ? それだけ役作りもしっかりしている。大した人ですよ」と、その演技に太鼓判を押しました。

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主人公のアイパッチの少女を演じた川本さんは、アイパッチのため「片目が見えないので距離感が掴めなかったり」とアクションでは苦労もあったそうですが、撮影を終え「けっこう眼帯が気に入りました(笑)」とのこと

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緊迫したシーンの撮影で、ゾンビのリアルなメイクと動きに「ヤバい、本当に死ぬ!(笑)」と思ったという女子高生・火野原あかり役の木嶋のりこさん。「私もあかりとともに強く成長できた作品だと思っています」

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ビデオカメラで状況を記録する映画マニアの女子高生・鈴野恵を演じた田中美晴さんは「(撮影を通じて)カメラを頼りにしないとやっていけない感じとか、そういう気持ちがちょっとわかりましたね」とコメント

 そして、スペシャルゲストとして原作者の相原コージさんが登場。相原さんはゾンビのひとりとして映画にも出演しており「もともとゾンビが好きなんで、いちゾンビファンとしてもゾンビ役で映画に出られたことがすごく嬉しかったです」とあいさつ。「マンガ家としてもいち映画ファンとしても自分の作品が映画になったことがすごく嬉しくて、いままでけっこうヒット作もあって映画の話が来たけどポシャったことばっかりだったんで、今回ほんとに実現して素晴らしい映画になったのが嬉しいです」と、初実写映画化にあたっての心境を述べました。
 鶴田監督は「いままで日本で作られてきたゾンビ映画というのはだいたいパロディになっちゃうんですけど、相原さんの作品はユーモアもあるんですけどすごく真摯にゾンビものに取り組んでいらっしゃるので、これはなにがなんでも日本初の“正しいゾンビ映画”を作ろうと準備段階から言い続けて作りました。ぼくのフィルターは通ってしまうんですけど“相原コージの『Z~ゼット~』”を真摯に作り上げようと、そのことだけを考えて撮りましたので、相原さんがぼくが監督でいいよと言ってくれたことに心より感謝いたします」と原作への想いを語りました。

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「鶴田監督にリハーサルの段階から演技指導をしていただいて、演技というものを考えなおす貴重な機会になった作品で、ぼく自身も勉強させていただきました」と、避難所の大人のひとり・黒瀬を演じた中村隆天さん

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「ゾンビを撮るのも初めてで、相原さん独特のユーモア、アクションと、あらゆることが挑戦の作品だったんですが、その挑戦が自分としてはひじょうに納得できるかたちで作品になっていると思います」と鶴田法男監督

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映画にゾンビ役で出演している原作者の相原コージさんは「一応ゾンビ役で出ていたんですけど、気づきました?」とあいさつ。「これがヒットして『2』が作られたりするといいなと思っています」と嬉しいコメントも

 舞台あいさつ冒頭で「よくぞ『GODZILLA』に行かずこちらの劇場に来ていただいたみなさんに心よりお礼申しあげます」というあいさつで客席を沸かせた鶴田監督は、終盤でも「原作を最初に読んだとき、これを実写化するとおそらく1954年の第1作目の『ゴジラ』と同じメッセージを持つと思ったんですね。それが1年前で、結果的にアメリカ版の『GODZILLA』とほぼ同時期に公開される。規模は違いますけど自分としては『GODZILLA』に負けない作品になったと思います。深いメッセージが込められていますので、ぜひそれを受け取っていただいて様々な方に伝えていただければ」と改めて『ゴジラ』との関係に触れ「世界に打ってでることができる作品になっていますので、今後も応援していただければなと思います」とメッセージを。
 川本さんは「監督のおっしゃっていた“正しいゾンビ映画”というのがこの『Z~ゼット~』という作品だと思います。サブタイトルの『果てなき希望』と書いてなんて読むのかは、観てくださったみなさんはわかると思うんですけど、この地獄のような世界の中でがんばって立ち向かっていく姿を観て、みんなが“希望を持っていこう”と感じていただけたらいいなと思っています。私の初主演の映画がこの作品で本当に幸せです」と舞台あいさつを締めくくりました。

 現代の日本にふさわしい本格的ゾンビ映画となっている『Z~ゼット~果てなき希望』は7月26日(土)よりシネマート六本木、シネマート新宿にて上映中ほか全国順次公開。公開期間中には劇場でイベント開催も予定されています。

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