ヒット御礼イベントに登壇した桐谷健太さんは作品のポスターと並んで笑顔
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3人の兄弟を主人公に地方都市の陰の部分を描いた『ビジランテ』のヒットを記念して、トリプル主演のひとり桐谷健太さんが登壇してのイベントが初日より約1ヶ月となる1月6日にテアトル新宿でおこなわれました。
大森南朋さん、鈴木浩介さん、桐谷健太さんの3人をトリプル主演に迎えた入江悠監督の久々のオリジナル作品である『ビジランテ』は、土地相続を巡る争いの中で堕ちていく一郎・二郎・三郎の3兄弟とその周辺の人々の姿を、地方都市を舞台に暴力描写も交えて描いた和製ノワール。昨年12月9日の初日以来、好評上映が続いています。
イベントは上映後におこなわれ、三郎を演じた桐谷さんは「明けましておめでとうございます! ありがとうございます!」と、通路に近い席のお客さんと握手も交わしながら舞台に登壇すると「公開から1ヶ月経ちまして、でもこうしてみなさまに観ていただけることがとても嬉しいです」とあいさつ。
さらに桐谷さんは「業界の方もたくさん観てくださっていまして、すごく評判もいいですし、ひと月前くらいに観た人がいまだに頭に残っているみたいなことを言ってくれているので、すごく癖になるというか、中毒性のある作品になっていると思います」と作品の手応えを語ると、リピーターの方がどれくらいいるかを客席に質問。鑑賞が2回目、3回目という方も多く、4回目、5回目の方もいるという状況に桐谷さんは「マジっすか? マジで?」。最高は8回目の鑑賞という方で、桐谷さんは「大丈夫ですか? 結構重い映画ですけど」と驚きを見せつつ「嬉しいですね。やっぱり中毒性のある映画みたいですね。何度観ても新たな発見と言いますか、この作品って説明がたくさんあるわけでもないし、謎めいた部分も」と、想像の余地を持たせた作品になっていることに触れ「(観た方)それぞれの答えがあったりとか、わからないという想いがあったりとか、いろいろあると思うんですけど、そういうことを観終わったあとに人と話したくなったりとか、そういう作品だと思うんですよね。だから珍しいというか、ぼくもあと何回か観に来ようと思っているんですよ」と、自身も映画館を訪れたいと希望を語りました。
客席に『ビジランテ』を何回観ているか質問し「私、3回という人は?」と手を挙げるよう促す桐谷健太さん。このあと8回という答えにビックリ
また桐谷さんは、風俗店の雇われ店長という設定の三郎という役がどういう人物か、初めて脚本を読んだときは「わからなかったんです」と明かし「わからなかったんですけど、三郎の格好をして、(衣裳の)ブーツを履いて、ヘアメイクさんにメイクをしていただいて、(ロケ場所である)深谷の地に降り立ったとき、冷たい風を受けたときに、すごく“三郎ってこうや!”ってわかったと言うか。もちろん、深谷で育った監督だからこその脚本だし、深谷を知らない俺が台本を読んでわかるはずもないんですよね。やっぱり行くことによって気づけたというか」と、入江悠監督の出身地であり映画の舞台のモデルともなったロケ地の埼玉県深谷市の空気が、役を演じる上で助けになったと話しました。
桐谷さんは「何度も言いますけど 代表作ができたと思っています。大々的にバーって(大きな公開規模で)やっている映画ではないんですけど、ひとりでも多くの方に観てほしいなという想いはありますね」と『ビジランテ』への思い入れの強さをうかがわせ「この作品は3週間くらいで撮ったんですよ。作品としては短いほうなんですけど、朝から朝まで撮影とかは普通にあって、三郎の時間(=役を演じている時間)のほうが長かったんですよね。そんな中でやっていたので、別に作り込むとかではなくて、三郎でずっと生きられたというか」と「いままでにない役」だという三郎を演じた時間を振り返りました。
イベントでは特別に観客のみなさんも撮影可の撮影タイムも設けられ、桐谷健太さんは「絶対観ろよ!」と気合いのポーズでサービス
そして桐谷さんは「明けましたね、2018年。みなさんにとってほんとに素敵な年になりますように、そしてぼくもそうですけど、みなさんも自分史上最高の自分であるように祈っています。どんどんどんどん自分を更新していけたらいいなとぼくは思っていますし、みなさんも日々を楽しんでください」と新年のメッセージを贈るとともに「ほんとに、みなさんの一言であったり力がこの映画を支えてくれることになると思います。ぜひ今日は(撮影タイムに)撮った写真を“この映画は重いけどええぞ”みたいな感じで送っていただけたら嬉しいです。ほんとに本日はありがとうございました」と、映画の応援と拡散を呼びかけてイベントを締めくくりました。
トリプル主演の大森南朋さん、鈴木浩介さん、桐谷健太さんのほか、篠田麻里子さんや間宮夕貴さん、吉村界人さん、岡村いずみさんらの若手俳優陣、ヒップホップMCの般若さん、ベテランの嶋田久作さん、菅田俊さんら、幅広いキャストの共演で入江悠監督が地方都市に渦巻く欲望と暴力を描く『ビジランテ』は、テアトル新宿ほか全国にて絶賛公開中です。