舞台あいさつをおこなった永江二朗監督、伊原六花(いはら・りっか)さん、藤原大祐(ふじわら・たいゆ)さん、秋田汐梨(あきた・しおり)さん(左より)。永江監督はロケ地の白石島のTシャツで登壇
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“最恐”と呼ばれたネット発怪談を映画化した『リゾートバイト』(10月20日公開)の完成披露試写会が9月27日に東京のグランドシネマサンシャイン池袋で開催され、主演の伊原六花さん、共演の藤原大祐さんと秋田汐梨さん、永江二朗監督が舞台あいさつをおこないました。
『リゾートバイト』は、2009年にネットの“怖い話投稿サイト”に書き込まれ拡散、多くの読者を震撼させた投稿を原作に、リゾート地の民宿をアルバイトで訪れた大学生たちが体験する想像を絶する恐怖を描いた作品。永江二朗監督をはじめ、やはりネット怪談を原作にしてスマッシュヒットを記録した『きさらぎ駅』(2022年)のスタッフが再集結して“最恐”と呼ばれたネット怪談の映画化に挑みました。
主人公の大学生・内田桜を演じた伊原六花さんは、撮影から数ヶ月での作品お披露目に「こんなスピード感で映画ってできるんだと思っています」と笑顔。「ありがたいですね」と短期間で作品を作り上げたスタッフへの感謝の言葉も交えながら「みなさんにぜひ楽しんでいただけたらなという気持ちです」と、初の上映を前にした心境を述べました。
昨年の『きさらぎ駅』に続いてネット発怪談の映画化に挑んだ永江二朗監督は「『きさらぎ駅』が面白いと思ってくれた方にも楽しんでもらえる作品ですし『きさらぎ駅』がダメだった方にも楽しんでいただけるように作りましたので、ほんとに多くの方に楽しんでもらえるホラーエンターテイメントができたと思っております。楽しんでいただきたいと思います」と、自信を覗かせました。
作品の見どころを訊かれると、伊原さんは「見どころが全部ネタバレなんですよね(笑)」と少し困った様子も見せつつ「脚本を読んで思ったのは、すごくストーリーが面白くて、ホラー映画としても、青春な映画としても楽しんでもらえる要素がたくさんで、元の(=原作の)「リゾートバイト」を知ってくださっている方とか、ネットの都市伝説をよく見られている方とかが“オッ”と思うような仕掛けが、特に後半たくさん出てきますので、そこが見どころかなと思います」と、作品の魅力を挙げました。
主人公・桜の幼馴染み・真中聡を演じた藤原大祐さんは「タイム感がすごく早いかなって。中だるみとかがまったくない、つねに流動的に変わっていく」と、同じく桜の幼馴染み・華村希美を演じた秋田汐梨さんは「撮影をした白石島という島のきれいな景色とか、ただリゾートバイトを楽しんでやっている3人の描写とかもあったりして、そこでちょっと息抜きしていただけるかなと思うので、そこはホラーとは違う要素なんですけど見どころではあるかなと思います」と、それぞれ見どころをアピール。
永江監督は「絶対に先が読めない86分」という作品のキャッチコピーに触れ「いまどきこんなキャッチコピーないんじゃないかっていうくらい強気のキャッチコピーで、ほんとに観終わったときに“あ、なるほど!”とか“あ、やられた!”って思って帰っていただけるようになっていると思いますので、それはすごい見どころだと思います」と、作品への期待を高めました。
秋田さんのコメントにもあったように、都会を離れたリゾート地という舞台設定のため、撮影は岡山県の白石島でおこなわれました。港からフェリーで数十分かかるというロケ地の島について伊原さんは「空気も気持ちいいし、緑もすごいよくて」と、自然が豊かだったと話し「撮影の合間にビーチボールしたりとか、カヤックで近くの島まで行ったりとか」と、島の環境を楽しんだ様子。
藤原さんは営業時間が限られている島唯一のスーパーマーケットが「伝説のオアシス」だったというエピソードを披露し、秋田さんは「私は日が落ちる前に撮影が終わることが多かったので、撮影終わりに浜を散歩したりとか」と思い出を語りました。
永江監督も「合宿状態で撮影したので、みなさんのおかげでむちゃくちゃ楽しかったですね」と話し、藤原さんは「撮影以外のことをスタッフさんと一緒にできたので、より一体感ができて、仕事をもっと集中できたというか」と、スタッフとキャストが生活をともにしての撮影がよい効果になったと振り返りました。
トーク中の永江二朗監督、伊原六花さん、藤原大祐さん、秋田汐梨さん(左より)
舞台あいさつは、登壇者4人それぞれのメッセージで締めくくられました。
永江二朗監督「最初にも言いましたけど、この『リゾートバイト』、すごく面白いエンタメホラーができましたので、みなさまが世界で初めて観るお客様ですので、SNSなどで観た感想を呟いていただけたらなと思います。よろしくお願いします」
秋田汐梨さん「この映画はホラーではあるんですけど、白石島のきれいな景色とか、ちょっとコメディっぽい要素も盛り込まれていて、ほんとにただ怖いだけではないホラーなので、ホラーが苦手なお客様も、得意な方も、みなさんに楽しんでいただけるような作品になっているんじゃないかなと思います。ぜひ楽しんでください」
藤原大祐さん「この映画は、お子様から大人まで観られる、家族で観られると監督もおっしゃっていたので、まったく怖くないと思います(笑)。(監督に)そうですよね、楽しめますもんね? (永江監督「楽しめます(笑)」) ただ“うわ!”って驚くというようなホラー映画ではなくて、エンタメホラーというジャンルになるのかなって思うくらい、仕掛けが多い作品になっているので、まずはライトに楽しんでいただいて、もしもう一度観てもらえるのであれば、けっこう伏線とかがあるので、どういう意味だったのかなとか、楽しんでもらえればと思います」
伊原六花さん「みなさんがおっしゃっていたように、ほんとにエンターテイメントホラーという言葉がピッタリの、スピード感のある、素敵な映画になったなと思っております。私、唯一のNGがホラーだったんですけど(笑)、今回挑戦させていただいて、撮影はほんとにすごく楽しく、できあがった作品はとっても怖さもあり、面白いなって素直に思える映画だったので、たくさん楽しんで観ていただけたらなと思います。本日はありがとうございました」
舞台あいさつ登壇者のほか、松浦祐也さん、坪内守さん、佐伯日菜子さん、梶原善さんら、充実のキャストが集結、さまざまなホラー要素が詰まった原作を映像化した『リゾートバイト』は、10月20日金曜日より、グランドシネマサンシャイン池袋、イオンシネマほかにて全国公開されます。