人気ホラーシリーズの4年ぶりの劇場版新作となる『怪談新耳袋 怪奇』(篠崎誠監督/9月4日公開)の公開を記念し、主演の真野恵里菜さんらが実際に経験した怖い話を披露するイベント「赤坂怪談」が8月13日に赤坂サカス内特設ステージでおこなわれました。
『怪談新耳袋 怪奇』は「ツキモノ」と「ノゾミ」というタイプの異なったふたつのエピソードからなる2話構成。イベント開演前におこなわれた会見には、両作で主人公を演じた真野さんのほか「ツキモノ」から坂田梨香子さん、鈴木かすみさん、吉川友さん、北原沙弥香さん、「ノゾミ」から岡本紗里さんのキャスト6人が出席し、それぞれに演じた役どころなどを語りました。
『怪談新耳袋 怪奇』公開記念「赤坂怪談」
会見に出席した吉川友さん、北原沙弥香さん、真野恵里菜さん、坂田梨香子さん、鈴木かすみさん、岡本紗里さん(左より)
「ツキモノ」桐島あゆみ役/「ノゾミ」藤沢めぐみ役:真野恵里菜さん
今日ははお忙しい中、お越しいただきありがとうございます。いま多聞さん(会見司会の丹羽多聞アンドリウプロデューサー)から雨女と紹介されたんですけど、今日は雨が降っていないので大丈夫だと思います(※イベント開催中にしっかり降り出しました)。そして今日は怪談イベントということで、私はほんとにホラーが苦手なんですね。今日もちょっと手が震えていて嫌な予感がするんですけど、でも、ぜひ来ていただいたみなさんにこの映画の素晴らしさと怖い話を楽しんでいただきたいなと思っています。よろしくお願いします。
今回、主演をつとめさせていただいたんですけども「ツキモノ」編と「ノゾミ」編ふたつありまして、両方とも主役をさせていただきました。なので“あゆみ”と“めぐみ”といまったく別の女の子を演じています。ふたつの話が1時間ずつ続けて流れるので「結局どっちも真野ちゃんじゃん」って言われたくないなというのを最初に思っていて、セリフの言い方もそうなんですけど、目線だったり、仕草だったり、内面的な部分も含めてかたち的な部分から違いをつけることを心がけました。その違いなんかもみなさんに観ていただきたいなと思っています。
「ツキモノ」須藤匡子役:坂田梨香子さん
みなさん今日はお集まりいただいてありがとうございます。須藤匡子役の坂田梨香子です。この『怪談新耳袋 怪奇』というのは撮影もすごく怖かったんですけど楽しくできたので、今日はそのよさをみなさんに知っていただけたらなと思います。
須藤匡子という役をやらせていただいたんですけど、ほんとに匡子はちょっと不思議な女の子でですね、あんまり周りと親しくするような子じゃないんですけど、真野ちゃんの(演じた)あゆみと一緒に話していくことで、いろいろしながら心を開いていくっていう役です。その、人間の心の中にある闇の部分とか、人と触れあって生きる明るい部分を観ていただけたらなと思います。
「ツキモノ」永瀬晴美役:鈴木かすみさん
今回「ツキモノ」で永瀬晴美を演じさせていただきました鈴木かすみです。よろしくお願いします。
晴美はとても空気の読める女の子で、気を遣いすぎてしまって友達との関係がうわべになってしまっているのを、どうにか改善したいんですが、そういうのが不器用でうまくできないという部分をうまく表現できるように演じたので、みなさんにそういう部分を観ていただきたいと思います。
「ツキモノ」一ツ木勇子役:吉川友さん
「ツキモノ」で一ツ木勇子を演じた吉川友です。よろしくお願いします。
私は今回、初めての映画出演ということですごい緊張していたんですけど、役柄は自分みたいにすごく元気な活発な女の子を演じました。活発な女の子ですよね、たぶん(笑)。
「ツキモノ」矢嶋啓子役:北原沙弥香さん
「ツキモノ」で矢嶋啓子を演じさせていただきました北原沙弥香です。よろしくお願いします。
(啓子は)この中で一番世渡り上手といいますか、誰にも嫌われることなく、でも誰にも一番好かれることがないというか、たぶんこの中で一番空気が読めて、友達関係もまあまあうまくいかないことはないというか、いわゆる普通の人間っていう感じですね。そんな感じです(笑)。
「ノゾミ」進藤麻紀役:岡本紗里さん
「ノゾミ」で進藤麻紀を演じました岡本紗里です。よろしくお願いします。
進藤麻紀という役を演じたのですが、進藤麻紀はすごくおとなしくて、一番(真野さんの演じた)めぐみと似たような性格の役だったんですけど、私は普段はおとなしくないので、すごく演じるのが難しかったです(笑)。
会見では、大の怖がりだという真野さんへのドッキリが仕掛けられました。霊感の持ち主だという北原さんと坂田さんが「いま右側だけすごく冷たくて気持ち悪いです」「真野ちゃんの後ろからすごく感じるんです」と真野さんの恐怖心を煽ったタイミングで舞台上に置かれた像がバタンと倒れ、真野さんの目からは涙が。坂田さんから冗談だと種明かしをされても「これ(倒れたセット)はなんですか〜!?」と涙が止まりませんでした。
仕掛けられたドッキリに驚く真野恵里菜さん(中央)。このあと目から涙が
会見に続いては、6人に『怪談新耳袋 怪奇』の脚本を手がけた三宅隆太さんと、原作の実話怪談集「新耳袋」の著者・木原浩勝さんも加わり、詰め掛けた多くのファンの方々を前に「赤坂怪談」が開催されました。
「赤坂怪談」では、キャスト6人それぞれの恐怖体験談(+なぜか笑える話も)や、今回の映画のもととなった三宅さん自身の体験談、木原さんがまさにいま取材をおこなっているという現在進行形の怪奇譚など計15本の怖い話が披露され、会見に続き真野さんが涙を見せる場面もありました。
日も暮れ次第に宵闇が濃さを増す中でおこなわれた「赤坂怪談」。脚本の三宅隆太さん(左端)の怖い話に耳を傾ける女優6人(原作者・木原浩勝さんはイベント後半から登場のため写真には不在です)
真野さんは映画について「怖いだけじゃなくてメッセージ性も含まれていて、大切な人と観にいくと、いつも一緒にいる人がどれだけ大切かということが心に沁みるような話になっています。怖いんですけど心温まるストーリーにもなっていますので、ホラーが苦手な方にも観ていただきたいなと思います」と映画の見どころをPRしました。
篠崎誠監督と三宅隆太さん(脚本)という現在の日本のホラー映画界きっての俊英ふたりのタッグがホラー映画の可能性を提示する『怪談新耳袋 怪奇』は、9月4日(土)よりシアターN渋谷ほかにて全国順次公開されます。
※8月16日に岡本紗里さんの役名について修正をおこないました。(8月16日追記)